がん告知から2年

ちょうど2年前の今日、僕は胃がんを告知された。今、こうして元気につとめさせていただいて、こんなにありがたいことはないと、本当にそう思う。
思い出すと、あの日も、今日と同じように神殿当番をつとめていた。朝10時頃、家内から電話があり、至急電話連絡してくれ、という福田外科からの伝言だった。軽い胸騒ぎを覚えて電話をかけると、看護師さんが出て、「(胃カメラ生検の)検査結果が出たので、出来るだけ早くご来院ください」という。
「このあと予定が詰まっていて、6月5日頃まで帰れないんですが」と答えると、「院長に代わりますので・・・」と言っていきなり福田先生に交代した。そして、単刀直入にこう告知されたのだ。
「橋本さん、貴方の胃に悪性新生物が出来ていますよ。早く帰って来て切らないといけませんよ。」
「悪性新生物って、もしかしてがんですか?」「そうです。」「大きさはどのくらいですか。」「そうですね、直径3センチくらい、ちょうど500円玉の大きさ位ですね。」背筋に冷たいものが走り、目の前が真っ白になった。家内や子供達の顔が、なぜか次々に浮かんだことを覚えている。